WiMAXの使用におけるIPv4のメリット・デメリットを考えると、最も大きいのは利用のしやすさにあります。
割り振られるIPアドレスは0から255までの3桁の数字を4つ組み合わせた構成となっており、
WiMAXルーターの設定時に入力する際など覚えやすいのも便利です。
多くの通信デバイスが対応しており、簡単な設定ですぐにネットワークに接続できるほか、
何らかのトラブルが発生してもすぐにローカルIPアドレスから対象のデバイスを特定できます。
その一方で、2000年代頃には地球規模での利用者の増加から枯渇が懸念されていました。
割り当てられるグローバルIPアドレスは255を4つ乗算した約43億個で当時は十分だとされていましたが、
地球規模でスマートフォンやWi-Fiのユーザーが急増して枯渇が懸念されていました。
もしもそれが現実となればインターネットに接続できなくなる事態も考えられ危機感が強まりましたが、
後にIPv6が登場して利用者が分散することで若干の余裕ができ枯渇は回避されました。
それとは別の問題として慢性的に混雑しており、WiMAXの回線や通信機器が本来持っているポテンシャルを発揮できずに通信が遅くなってしまう場合があります。
新たなプロトコルで高速通信
WiMAXユーザーのIPv6の活用でメリット・デメリットを考えると、最も大きなものは快適な通信を利用できるところです。
iPv4は慢性的な混雑が続いていますが、IPv6は対応機器やサービスの普及の最中ということもあり、まだまだ空いている状態です。
言わば高速道路を少ない台数の車で独占できるシーンが多いことから、回線速度の実測値やレスポンスが高い現状にあります。
現時点では併用が続くためにすぐにユーザーが移行して大混雑することは考えにくく、快適な状況はしばらく続くと思われます。
WiMAXでも対応しているプロバイダーが増加し、最新技術が本来持っているポテンシャルが最大限に活かされ、より快適な超高速通信を利用できます。
その一方で懸念されるのが古い機器との互換性で、IPv4のみ対応している機器は接続することができません。
従ってネットワークアダプターやスマートフォン、Wi-Fiルーターなどあらゆる機器を最新のモデルに変更するという費用負担が発生します。
また、IPv4で接続されているウェブサイトにはアクセスできないため、両方へのアクセスに対応したデュアルスタックに対応した
WiMAXプロバイダーに加入したり、オプションサービスを利用する必要があります。